日々生活していると、さまざまな場所で「額縁」を見かけるのではないでしょうか。
飲食店やオフィスなど、街中のいたるところに絵画は飾られています。そしてそのほとんどが、額縁に収められています。
今回は、そんな絵を額縁に収める「額装」について解説します。「額装する必要はある?」「額縁はどこで手に入る?」「額装をしてみたい!」という方は、ぜひチェックしてみてください。
作品を額装するメリット
額縁店ファブリでは、スカーフやユニフォームなど、絵画以外の作品を額装するケースも少なくありません。今回は、中でも依頼の多い「絵画などの平面作品」の額装を中心にご紹介します。
額装をすることには、大きく3つのメリットがあります。
- 作品の保存
- インテリアとしての額縁
- 収納機能としての額縁
①作品の保存
額装のメリットの1つとして挙げられるのが、保存性です。
絵画のような作品の多くは、紙やキャンバス地を素材として描かれています。ですがこれらの素材は、さまざまな要因により劣化してしまうリスクがあります。
劣化の主な原因は、次のようなものです。
- 光(紫外線)
- 湿度によるシワやヨレ、カビの発生
- ホコリや汚れが酸化してしまう
- 虫害
- 物理的損傷
- 作品の素材に含まれる成分に由来するもの
額装をすることによって、これらの要因をある程度防ぐことが可能になります。

キャンバス地の劣化
紫外線(UV)による劣化を防ぐ
額縁の多くは、アクリルやガラスなどの「グレージング」で作品が覆われています。グレージングの中には、紫外線からより絵画を保護することができるものもあります。
またグレージングは、作品の見え方(視認性)にも影響します。額縁のグレージングを選ぶ際は、紫外線カットと視認性の2つの観点から選ぶことが大切です。
関連記事:【完全版】額縁・額装のアクリル板・ガラス板の選び方ガイド。透明度や保存性を徹底解説
湿気による劣化を防ぐ
日本のような高温多湿の地域では、額縁の中にカビが発生してしまう可能性が少なくありません。
カビは紙に褐色の斑点模様(フォクシング)を生じさせ、一度発生してしまうと取り除くことは不可能となります。
そこで額装の際は、中性紙のマットボードを挟む必要があります。
これによって額縁内の悪性ガスの吸着が可能となるほか、pH値がほとんど中性に保たれることで、作品の紙やキャンバスが酸化することを防ぐことができます。

ホコリ・汚れを防ぐ
日々生活する中で避けられないホコリや汚れも、作品保存の大敵です。
特にキャンバス地は、付着したホコリを放っておくと、縫い目に入り込み酸化が進んでしまいます。これにより発生する黄ばみは、高温多湿の環境ではより進行しやすいため、湿気を防ぐ方法と合わせて額装の大きなメリットといえるでしょう。
物理的損傷を防ぐ
部屋の模様替えや引っ越しで作品を移動する場面や、地震などの災害時、壁にかけていた絵画が落ちてしまう可能性は0ではありません。
そのような場面で作品が額縁で覆われていれば、作品への物理的な損傷を防ぎやすくなるでしょう。
②インテリアとしての額縁
額縁にはさまざまな種類があり、カスタムオーダーメイドやアンティークの額縁、流木を使ったものなど多岐にわたります。額縁店ファブリでは、約5000種類の額縁を用意しています。
作品や部屋の雰囲気によっては、額縁に収めずそのまま飾る方もいるかもしれません。ですが、額縁と組み合わせることによって、作品の魅力をより引き立てることができる場合も多いです。

作品の背景イメージと見事にマッチする柄の額縁が見つかった際は、その作品がより印象深いものになります。額装をすることで、アートのインテリアとしての選択肢をさらに広げることができるでしょう。
③収納機能としての額縁
絵画を額縁に収めることは、収納の面でも役立つ場合があります。
- 複数の絵を一括で額に収める
- 壁に飾ることで場所を取らない
- 絵画以外のものを壁に飾ってみる
複数の絵を一括で額に収める
厚みのない作品であれば、複数の作品を1つの額に収めることもできます。コレクションカードや思い出のお菓子のパッケージなど、大切なものを1つにまとめることが可能です。
思い出の品をばらばらの状態で保管していると紛失してしまう可能性が少なくありませんが、1つに額装していればいつでも見返すことができますね。
壁に飾ることで場所を取らない
キャンバスに描かれた絵画の場合、作品を床やイーゼルに置き、立てかけて飾っている方もいるでしょう。額縁に入れて飾ることで、スペースを確保することができるかもしれません。
何より、立てかけて置いている場合は地震などで外的損傷が起こる可能性が考えられますので、ぜひ一度額装を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

(このままだと危ないですよね)
絵画以外のものを壁に飾ってみる
絵画や平面作品のみならず、“なんでも”額装することが可能です。


また、立体物をアクリルボックスに飾ることもできます。


このように、しまい込んでいた大切なものを壁に飾ることで、インテリアとして楽しむことが可能になります。
額縁はどこで手に入る? 実際に額装してみる方法
実際に額装をする場合、2つ方法があります。
- 額縁店に依頼する
- 自分で額装してみる
①額縁店に依頼する
1つ目は、額装のプロである額縁店に依頼する方法です。
大切な作品を預けるなら、できるだけ信頼できる額縁店に依頼したいですよね。
こちらの記事で、都内のおすすめの額縁店が紹介されています。
②自分で額装してみる
web上のECサイトやオンラインショップでも額縁を購入することが可能です。
また、額縁店でも既製品の額縁を取り扱っている場合があります。
自分で額装をすることでコストを抑えることができますが、作品に傷がつないよう気を遣いながら作業する必要があったり、マットボードのカットが難しかったりと、美しく仕上げるのは簡単ではありません。
額縁店ファブリでは、既製の額縁に作品を収める作業も承っています。ぜひお店に足を運んでいただき、額縁の質感や機能性もチェックしてみてください。
初めての額装はデザイン&機能の両方をチェック!
この記事では、額縁・額装のイロハを解説してきました。
初めて額装に挑戦するなら、絵画や部屋にマッチするデザインはもちろん、保存性や機能面にも注意するとよいでしょう。
額縁専門店 ファブリでは、美術・技術のさまざまな分野から専門スタッフが集い、作品に応じた最適な額装をご提案しています。ぜひ一度、工房に足を運んでみてください。
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